3年 わり算
『わり算』という言葉にはじめて触れる子も、「同じ数ずつ分ける」体験は、日常の中で自然に体験しているのではないでしょうか。何となく、日々行っていることを、計算の式に直すとどんな風になるのかな、と親子でイメージする機会を増やすと、算数の世界がどんどん身近なものになってきます。
わり算を学ぶ前に、小皿やトレイに同じ数ずつものを分けてみて、「ああ、よく知っているこの操作がわり算の式で表されていることなんだな」と実感しておくと、応用がきく理解につながります。
理解を助けるための取り組みと遊びリスト
分ける作業でわり算を体感

紙皿は、「同じ数ずつ分ける」という行為が、目で見るだけでわかりやすいアイテムです。
お皿があれば、幼い子でもいつの間にか、物を分けはじめますよね。
割れない皿やトレイ(紙皿でもOK)を何枚か用意すると、
小物を同じ数ずつ分けていく作業を通して、わり算を体感することができます。

上の写真のように、あまりのあるわり算も
分ける作業で表現してみます。
上の写真は、17÷3=5あまり2です。
かけ算学習と同時にわり算の学習

折り紙や包装紙に上の写真のような丸い玉の柄が印刷されている
ものがあります。この折り紙を切って、かけ算と同時にわり算を学ぶアイテムを
作って遊びましょう。
上の写真は、
4 × 7 = 28
です。
折り紙の裏面に28とメモしておきます。
28÷ 4 =
28 ÷ 7 =
という問題出して、答えと丸い玉の数の関係について考えます。
こうした遊びをしてからわり算の学習に進むと、
わり算についての理解が深まります。
中学入試の学習時に、面積図を学ぶ場合も理解しやすくなります。
<難しいわり算の文章題 > 長椅子の問題
「27人の子どもを6人がけの長いすにすわらせていく場合、長いすは
何きゃく必要ですか。」
といった問題でつまずく子が多いです。
27 ÷ 6 =4 あまり3 と計算するところまでできても、
答えやあまりを無視して、4きゃく としたり あまりを足して、4+3=7 答え7きゃく
としたりするミスが起こりがちなのです。

上の写真は、折り紙を折って、6人がけの長椅子という
ことにして人形をおいてみたところです。
最後の椅子に座っている人形が、1ぴきでも、2ひきでも、
3ひきでも、4ひきでも、5ひきでも、6ぴきでも、
答えは長椅子の数なので、同じ6きゃくになることを、
実際に人形を置いてみながら確認すると、わかりやすいです。
4年わり算のひっ算でも紹介しています
わり算 問題例
<教科書レベルの問題例>
(1) 40㎝のひもがあります。同じ長さずつ5本に切ると、1本の長さは
何㎝になりますか。
(2) たけしくん、はなさん、みきさんで12このアメをおなじ数ずつわけます。
さきにたけしくんに2こあげたとすると、たけしくんにはあといくつあげればいいでしょう。
<応用問題例 1 >
(1)計算問題が65題あります。1日に8題ずつとくとすると、
全部とき終わるまでに何日かかりますか。
(2)5Lのジュースを5dLずつびんに分けていきます。5dL
入ったびんは何本できますか。
< 応用問題例 2 >
白と黒のご石を、下のようにならべていきます。
○○○●●○○○●●○○○●●…
(1)15 こならべたとき、白のご石はいくつありますか。
(2)30 こならべたとき、黒のごい石はいくつありますか。
こんなところでよくつまずいています
あまりのあるわり算の文章題はミスが多発するところです
あまりのあるわり算の文章題はミスがよくあるところです。
「ケーキが22こあります。ケーキを4こずつ箱につめていくとき、
ケーキの箱はいくついりますか。
(ケーキが4こに満たない場合も箱に入れることにします。)」
こんな問題を計算すると、
22÷4=5あまり2
という計算になります。
答えの数字だけ見て、答えを「5」と言ったり、「5+2だから答えは7」と
言ったりする子がいます。
実際には、
5箱とあまりの2つを入れる箱がもう1ついるので、
答えは6箱
です。

折り紙とブロックのように身近なものを使って、ケーキを箱に入れる遊びをしながら、
あまったケーキのために1箱増やす
という過程を体験してみましょう。
下の写真は、10÷4=2あまり2
という計算を、ブロックのケーキでやってみたところです。
「10個のケーキを4つずつ箱につめると、ケーキの箱はいくついりますか?」
という問題の場合、
「バラのふたつのケーキをそのまま手でもつわけにはいかないよね」と子どもと会話をかわしながら、
ケーキの箱はもうひとついることを確かめあいます。
答えは、3箱です。

遊び ままごと お店屋さんごっこでも紹介しています
2年かけ算 でも紹介しています
「何倍」という言葉で書かれているわり算の文章題が苦手
「□は〇の何倍ですか」といった問いから、答えをわり算で求めることは推測しにくいです。
何倍とあったらわり算で解くのだから、□÷〇だったかな?それとも〇÷□だったかな?と、後々のミスの原因になる覚え方をしてしまう子もいます。
いったん分数として分けてみる、小さいパーツひとつ分になるように割ってみる、という動作を経た上で、小さなパーツが何倍分、(いくつ分)になったのか」と考えると、間違えずに理解できます。
解決法
棒や線分で「2倍」「3倍」を表現してみるとわかりやすいです。
写真の下の棒は、上の棒の6分の10倍です。
上の棒を6つに分ける真似をして、下の棒が、上の棒を6つに分けた時の小さいひとつのパーツが10個分であることを理解します。

電卓を使ったわり算遊び
身長と体重がかいてあるカード(手作りポケモンカードなど)を使って、
AはBの何倍かを求める遊びをします。
電卓を使うことで、どちらからどちらを割ればいいかの感覚が
楽しく身に付きます。

↑ 表

↑ 裏
カードを2枚選び、「ピカチュウの身長は、ピッピの身長の何倍か」といった
クイズを出します。

上の写真の問いをそのまま素直に式にすると、
ラッキー × □=カビゴン
ということになります。
□にあたる何倍かを求めるには、
カビゴン ÷ ラッキー
というわり算になります。
「ラッキーがいくつ合体したら(ラッキー何びき分で)、カビゴンと同じになるか」
のように、言い方を工夫すると、求め方がイメージしやすくなります。
4年小数でも紹介しています
4年わり算のひっ算でも紹介しています
5年小数のかけ算とわり算でも紹介しています
だいたい何で割ればいいのか、見当をつけられない
解決法 1
だいたい何で割ればいいのかの見当がつけられない子は、
わり算のたびに、×1から順にかけ算をしていくことを繰り返しがちです。
たとえば、26を3で割る場合、「さんいちがさん、さんにがろく……」と
唱えて考えていって、ようやく、「3×8=24」にたどりつくことになるのです。
まず、「26に近い27は3×9=27だから、答えは9よりひとつ少ない8だな」と、
数を見るだけで、九九が浮かぶようになると、すばやく計算できるようになります。
解決法2
わり算のビンゴゲームで、数を見ただけで、九九が浮かぶように練習する

折り紙の縦と横をそれぞれ3つに折ります。
それぞれのマス目にランダムに□の段(写真は3の段)のかけ算を書いて
ビンゴカードで計算練習をすると、
計算カードなどより記憶に残りやすい上、遊び感覚で何度も練習できます。
割り算のひっ算でつまずいている
解決法
ひっ算の学習は、はじめは白い紙に1問だけ書いて練習する
ひっ算の手順をマスターするまでは、はじめのうち白い紙に1問だけ
書いて練習するようにすると、記憶が定着しやすいです。
ラミィキューブのような数のチップを使うと
計算が苦手な子も、「面白い」「楽しい」という感覚で
計算ルールを学べます。

コピー用紙に大きめに問題をかき、ラミィキューブ(数カード)を
置いていきます。位置関係をつかむとき、書きながら覚えるのと
数のチップを置くのでは、やる気の面でも理解しやすさの面でも
大きなちがいがあります。

道具ラミーキューブ(数カード)でも紹介しています
ご石を並べる問題がわからない


解決法
こんな形のわり算もあることを実感するために、
色ちがいのチップやご石(写真は100円ショップの囲碁ゲームのコマです)を並べてみて、
楊枝で同じ繰り返しのパターンごとにくぎってみると理解しやすいです。
幼児も遊べる この単元への気づきを促す遊び
これも わり算?1

飲み物をわけるのもわり算だと感じる体験は大事です。
1リットルのジュースを5人でわける場合、ひとり何ミリリットルずつになるか
計量カップで分けながら考えます。
2年 水のかさ でも紹介しています
これもわり算? 2 >

5つあるものを5人で分ける。
1体1対応で分けるのもわり算だとわかると、
わり算に対する興味がわくかもしれません。
ことば キーワード
● 重ねて積む
● 正方形
● 半ダース
わり算 問題例の答え
<教科書レベルの問題例>
(1) 40÷5=8 8㎝
(2) 2つ
<応用問題例 1 >
(1) 65÷8=8あまり1 9日
(2) 50÷5=10 10本
<応用問題例 2 >
(1) 白 9こ
(2) 黒 12こ